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4月の採択は「事業化決定」ではなかった
木更津市の2026年4月7日更新ページで確認できるのは、2025年度の連携事業提案制度の審査結果です。空家の利活用による地域資源化に2件、空家対応業務の効率化と予防啓発に1件の提案があり、3件とも採択されました。市はこの採択について、事業者と詳細協議を行う提案を選んだもので、事業化や契約を保証するものではないと明記しています。
その後、市は4月28日に株式会社ジチタイアド、株式会社ネクスウィル、株式会社クラッソーネの3社それぞれと空家対策の連携協定を締結しました。4月の採択から協定締結へ進んだ一方、協定だけで個々の空き家の売買や解体が終わったわけではありません。現在確認できる窓口と道具、これから確認すべき成果を分けて読みます。
3提案は、同じ空き家でも役割が違う
ジチタイアドの「アキソル」は、所有者からの相談を入口に、管理・利活用について情報を示し、必要に応じて専門事業者につなぐ提案です。市が8月5日に更新した案内では、無料相談に加えて、贈与でもよいので手放したいという相談も受け付けるとしています。相談が無料でも、調査、片づけ、工事や売買に伴う費用まで無料とは限りません。紹介後の契約先と費用を分けて確かめます。
ネクスウィルの提案は、一般的な市場では扱いにくい不動産も含め、買取・再販や売買の流通につなぐ方向です。市の採択表は提案名と事業者を示し、協定発表は同社の事業概要を説明しています。ただし、どの物件が買い取られるか、査定額や売却成立数までは示していません。所有者は最初から一社で決めず、引き渡し条件と見積り・査定の前提を確認します。
クラッソーネは、AIを使った早期啓発と、解体を検討する所有者への情報提供を担う提案です。市は6月26日に、木更津市版の解体費用シミュレーター、すまいの終活ナビ、固定資産税シミュレーターを案内しました。概算の解体費用や土地売却相場、解体後の税額の目安を考える入口です。市も現地調査の正式な見積りとの差や、搬入しにくい土地・アスベストなどによる増額を注意書きしています。画面の試算を発注額や税額の確定値として扱わないでください。
まず家と土地の現状を、相談目的と分けて記録する

「相談したい」「売りたい」「活用したい」「解体したい」は似ていても、必要な資料が違います。所在地と名義、建物の利用状況、近年の写真、管理している人、登記資料や固定資産税通知書の有無を一枚にまとめます。家財、雨漏り、庭木、接道など、まだ現地で見ていない点は未確認と書き、写真を実物件の証拠として扱うときは撮影日と場所を残します。
次に、優先したい方向を一つ決めます。管理や使い道が決まらなければ相談窓口へ、譲渡条件を比べたければ査定や流通の担当へ、解体を検討するなら試算の条件と現地見積りへ進みます。相続人が複数いる、境界が不明、家財が残る場合は、そのまま手続きを進めず、決定できる人と処理する範囲を先に確認します。これは相談準備の手順で、市が指定する申請様式ではありません。
無料相談・査定・工事を、別の約束として確認する

市が紹介する相談窓口、買取・売却の検討、解体費用の試算は、同じ空き家についても役割が異なります。連絡前に「管理を続けるか」「手放すか」「解体を考えるか」を仮に一つ選び、最初の相談で何を聞き、どこから個別の契約になるかを確認します。これは市の申請手順ではなく、所有者が条件を比較するための編集部の整理法です。
例えば室内に家財と傷んだ壁が残る家なら、相談窓口では片づけと管理の担当範囲、売却・買取の担当には残置物を誰が処理するかと引渡し条件、解体を検討する担当には家財撤去を含む見積りか、現地調査で増える可能性のある費用は何かを聞きます。無料の入口と、後で発生し得る調査・片づけ・工事費を分けてメモし、見積りの対象外と有効期限、契約相手を記録します。この室内は説明用の仮例で、木更津市の連携先が扱った物件ではありません。
写真と試算を持って、次に何を確かめるか
写真は建物の外観だけでなく、玄関から入れる範囲、室内、傷みが分かる箇所を分けて撮ります。個人名の入った郵便物や近隣の表札が写る場合は、共有前に必要な範囲を選びます。見えない床下や屋根を無理に確認せず、危険な場所は専門家の現地調査に委ねます。相談先には「何をしたいか」「誰が決めるか」「どこが未確認か」を一緒に伝えると、紹介先や追加資料を絞れます。
解体費用や税額の画面上の試算は、入力条件と表示日を控え、複数の見積りや市の税担当への確認と照合します。贈与・売却を検討する場合も、名義、抵当権、境界、家財、費用負担を確認してから契約案へ進みます。連携先の窓口案内があることと、個別物件で利用・成約できることは別です。
次の更新で見るのは、実施範囲と成果
4月7日更新の採択表、4月21日の市報道発表、5月13日更新の協定発表、6月26日の試算ツール案内、8月5日の相談窓口案内までが、市の公式ページで確認できる進展です。今回確認した市の資料には、木更津市内での成約件数、除却件数、行政の作業時間削減といった成果数は示されていません。今後、対象地域や利用条件、実施件数などが公表されたら、この履歴と区別して更新します。
木更津市の一次資料:3提案の採択結果/3社との協定/クラッソーネ連携の試算ツール/アキソル相談窓口。関連する準備:現地で見る順番/売る・残すの比較。
